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熊本県人吉市の建築設計事務所アトリエK+ (建築・インテリアデザイン・照明・家具・トータルプロデュース)

よくある質問
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よくある質問

いろんな質問をききますが、大切なことは「なにを求めるか」の「優先順位」をしっかり決めることが重要だと思います。
これは限られた予算の中で、「いいもの」を建てる必須条件です。
わたしの携わった建物は間違いなく、私より長生きするでしょう。
私がこの世から去ったとしても、その建物がある限り、使い手、まわりの目にさらされ続けます。
その時、いい評価を受けていないと私とそれにかかわった人たちの過去の業が否定されることになります。
この覚悟をもって建築に携わっていこうと思っています。できる範囲で、力尽きるまで。

専門的な質問

  • 住宅を計画しています。
    コンクリートで造ると木造より高くなりますか?
    また、木造とどちらがいいでしょうか?

    専門的にお答えすると、コンクリートの場合、木造のような造り方(柱、梁で持たせる)「ラーメン構造」と木造2x4工法のような造り方(壁で持たせる)「壁式構造」がありますが、現在、主流の在来工法(柱大きさ:105角、120角)のものと比べると、壁式構造で20坪〜30坪規模の住宅で、15%〜20%程度プラスではないかと想います。
    また、どちらがいいかと言われると即答できません。
    どちらにも「良い点があり、どちらをクライアント様が選択するか」ということになると想います。
    木造の良さは、「いいものを建てれば」何世代でも使える、ということでしょう。
    土台や、梁、柱などの木材は「更新」できます。不具合の箇所を取り換えることにより、ずっと使える事となります。
    ただこの場合、注意する点がひとつあります。それは基礎です。
    その年数に耐える基礎を造ることが前提条件です。
    コンクリート強度においては、「計画併用期間」の「耐久設計基準強度」というものがあります。
    昨今「21N/mm2」という強度が多く採用されているようですが、

    ・耐久設計基準強度 18N/mm2(計画併用期間、30年)
    ・耐久設計基準強度 24N/mm2(計画併用期間、65年)
    ・耐久設計基準強度 30N/mm2(計画併用期間、100年)
    ・耐久設計基準強度 36N/mm2(計画併用期間、200年)

    となっています。

    ただ、基礎だけ良くするということでなく、全体計画でバランスよく考える必要があると思います。
    コンクリート造は、耐震性や耐風圧性、耐水性など優れていますが、中でも、一番安心できるのは「台風時」ではないでしょうか?
    この点についてはコンクリート造が優れているでしょう。
    私も、将来の自邸は計画していますが、どちらかまだ、決めかねています。
    ただ、木造の場合は「105角、120角」という材料ではなく、以前住んでいた「カヤ葺き平屋」のような「300角」くらいの柱で造りたいと考えています。
    製材費用を避けるために、丸太柱になると思いますが・・・。
    そうなると直径500〜700mmの柱になりますが(苦笑い)
    コンクリートであれば、経済的に「壁式構造」とし、壁厚は最低200mm〜で設計するつもりです。
    いずれの選択も、クライアント様には難しいことなので、頼れる建築士に委託することをお勧めします。
    また、同じ規模でそれぞれ、見積もりをとるのもありでしょう。ただ、設計費用が割高になると思われます。

  • 木造在来工法で「100年」もつしっかりとした家を
    建てたいのですが、どうしたらよいでしょうか?
    また、「現在の標準クラスの住宅」と比べて
    どの程度のコストアップになるでしょうか?

    専門的な答え方ですが、端的に言うと、コンクリート強度24N/mm2以上、柱、土材サイズ最低150角以上というところでしょう。
    基礎の仕様(鉄筋の大きさ、本数、コンクリートのかぶり寸法他)、柱梁のかけ方など重要だと思います。
    コンクリートは完成形が「全て同じものがない」といっても過言ではありません。
    「養生」によって大きくそのコンクリートの「質」が異なります。
    理想的には、コンクリートを打設した翌日あたりから、雨が5日間くらい降ってくれると最高なコンディションではないでしょうか。(散水養生)